新しいライフスタイルを提供し、地域社会に貢献するコンビニエンスストアの新業態 その壱


寿司、ピザ、弁当、宅急便、写真現像、レンタルビデオ、クリーニング。現在、さまざまな業種が出前や宅配サービスを行っている。
私達が普段利用しているサービスの中には、レンタルビデオのように商品を借りに行って、利用後にまた返しに行かなければならないサービス、または写真の現像やクリーニングのように、店舗まで持って行って、出来上がったものを取りに行かなければならないサービスが多々ある。
しかし電話に加えインターネットのインフラが広がるにつれ、注文がしやすくなり、以前からあった仕出しや店屋物以外にも、レンタルビデオやクリーニングなどの宅配サービスも増えてきた。
しかし、これらの宅配サービスは利便性ゆえに通常のサービスより費用がかかること、もしくは大量受注の受付を前提としていること、また弁当なら弁当屋へ、クリーニングはクリーニング専門店へ、レンタルビデオならレンタルビデオ専門サービスへとそれぞれ個別に注文しなければならないことが多く、その煩雑さや利用条件がボトルネックとなり、利用に躊躇してしまうことがある。
もちろん受注業者としても、小口の注文に応えていては採算が取れないこともあるため、宅配出張サービスは大量受注が大前提にあるものとしている。


それでは、小口の宅配出張サービスを実現させるためにはどうすればよいのだろうか。
まず、それぞれのサービスの注文、集荷、配送を同時に行えるシステムが必要だ。
仕出し、宅急便、写真現像、クリーニング、レンタルビデオ
これらのサービスをまとめて受注でき、集荷した後、専門サービスへと引き渡すことができるのは、既に宅急便や写真現像サービスの受付を行っており、CDやDVDなどのソフトメディアの取り寄せ販売に力を入れているコンビニエンスストアCVS)であると考える。


しかし、ほとんどのCVSはデリバリーサービスを行っていない。
am/pm(エーエム・ピーエム)のデリス便と、セブン‐イレブンのセブンミールのみである。
デリス便は、仕事や育児で忙しくて買い物にいけないとき、病気やケガで外出できないとき、荷物が重くて負担になるお年寄り、を対象として電話かインターネットで注文を受け、am/pmの商品を自宅やオフィスまで配送するというサービスだ。
しかし、エリア限定で実施店舗が少ないことや、注文受付時間 13:00〜21:00配達時間 17:00〜22:00と24時間対応でないこと、そして原付による配送で、デリバリーと共に宅急便や写真現像の付随サービスの集荷を行っていないことが、1996年9月に開始したサービスにもかかわらず認知度が上がらない原因ではないだろうか。
また、セブンミールは出来立ての食事や食材セットを自宅配送するサービスで、昨今利用頻度が増えている中食に新しいスタイルを提供しようというものだ。
利用者の評判も良いようだが、このような意見もある。
「せっかくコンビニさんなんですから、ポテトチップスなども、買えるようにして下さるとうれしいのですが、、、」
食事や食材の中食宅配サービスと共に、コンビニ本体で販売されている商品の宅配もニーズがあるということだ。


参考:
デリス便 & サイバーデリス便(http://ampm.jp/service/delice_bin/
セブンミールhttps://www.7meal.com/contents/0000/index.html
ふりそそぐ☆きぼうとしあわせ☆(http://ameblo.jp/rourourouroupukupuku8/day-20050617.html


続く・・・


次回はCVSがデリバリーサービスを行うことで、地域社会に貢献し、新しいライフスタイルを提供するという本丸について、
そして、現在のCVSがデリバリーサービスと付随するサービスの集荷・宅配を行う上での問題点について言及する。