サイキ店閉店。グッバイ!ノスタルジックデイズ

サイキ店閉店とラストバイト。


3年間と1年間続けたサイキ店バイトも日曜で最後だった。
その前日に10年前の大先輩方も集まってのOB会。
懐かしい面々のなか、2つ上の先輩にNさんて人がいた。
ずいぶん雰囲気が変わってて最初はなんだか怖くて近寄りがたかったんだけど、二次会でローソンの制服を着たのを見た瞬間、何かものすごいノスタルジックなものを感じてしまった。
「すげぇ。ぜんぜん変わってないっすね!!」
めちゃくちゃ興奮して、褒め言葉だかなんだか分からないことを何度も叫んでしまった。
隣にいた同期のI井も
「見たことある!!居た〜こんな人。」
てなこと言ってて、おそらくは同じようなノスタルジーを感じていたのかもしれない。
そのNさんがまだサイキ店で働いていた頃、常々
「あたしは石油王に嫁いでほれた男に貢ぐのが夢だね。」
て言ってたくらい、女の中の女って感じの人だった。まぁ、そんなこと言っても許されるくらいの器量良しな人だったんだ。
あるとき、Nさんが4年生の卒業間近な頃。同じ4年生のO先輩に久しぶりに会ったという風で、
「Oもいい男になったなぁ。」
と、しみじみ言ったのを横で聞いていて、(へぇそうなんだO先輩みたいなのをいい男って言うんだ)と思った。そしていつかは、4年生になったら、Nさんにいい男といわれるようになりたいと思ったんだ。
今、1年休学していたとは言え、曲がりなりにも4年生になって卒業しようとしている。どうだろう、いい男になっただろうか。
だめだな。
ハゲ隠しに必死で劣等感の塊みたいな人間が逆立ちしたって無理だ。いつになったら・・・いや素質の問題だな。だめな人間がどうしたって格好つかないわけで、不細工に働いてそこらへんに転がっているような人生が待っているだけの気がする。
この間のフラグも一歩進んで三歩下がったみたいだし。


そんなんだけど、今日は研究室の合同セミナーで卒研発表の演習があった。たくさん叩かれたけど、担当教官も「ずいぶん良くなっています。」なんて耳を疑うようなこと言ってくれたので無事卒業できるだろう。


サイキ店の現役クルーやプチOBも閉店やラストバイトについて感慨深げなこと言ってますが、個人的にサイキ店のバイトは中学校のときのことを思い出す感じだ。
高校の野球部と1年間の休学は、自らの進路を決め、価値観を形作る上で根幹となる体験だった。それだけに楽しいことよりも、つらく悩むことのほうが多かった。
しかし、中学校の時のことと大学4年間は楽しかったばかりで、自らの価値観を変えるような体験には出会えなかった。
サイキ店はそんな生活の象徴のような存在だ。
もちろん素敵な出会いがあって、一生付き合って行きたい友達ができたことには変わりない。


でも、初めは尊敬するオーナーと店長だった人が、子離れできない母親と甘ったれたどうしようもない息子だったり。
テスト前に21:00〜5:00で入って起きれずに午前中のテストすっぽかして単位落としたり。
必修の演習を無断欠席して遊びに行ったり。(これは休学のクリティカルなきっかけになった)
あるときはオーナーに「看板店員だよ」と言われて、無性に恥ずかしくなって、他のバイトと掛け持ちするきっかけになったり。


よく分からないけど堕落した自分と、一生懸命でない自分の象徴だったんだな、サイキ店は。
だから4月から始まる仕事は一生懸命やりたい。一生懸命仕事して、一生懸命遊んで、けじめのついた生活がしたい。


でも、いい男にはなれないだろうな。