t&c

1年くらい前だろうか、キムタクが出ていたCMでこんなのがあった。
「世の中には2種類の人間が居ると思うんだ。閉じてる奴と、開いてる奴。今の俺は・・・開いてんのかなぁ。」
t&c(Town & Country)っていうハワイのサーフブランドのCMだったらしい。
t&cが大極図をモチーフにロゴを作っていたから「開いてんの、閉じてんの」ってCMを作ったわけ。

なぜ今このCMかというと。
8ヶ月に渡る旅に出る前、去年の3月頃だ。
俺はつくばの友達に、「キムタクがCMでこんなこと言ってたけど、今の俺は完全に閉じてる。」みたいなことを言ってたらしい。
で、帰ってきたあと彼が聞くことに「あんなこと言ってたけど、今のおまえは開いてんのか?」
で、オレ「まぁ、開いてんじゃないの。」

今考えると、キムタクが「開いてんの、閉じてんの」て言ってたのはアンテナの話だったのではないかと思う。人が社会や物事、自分以外のほかの人に対してどれだけ興味を持ち、深く知ろうとアンテナを広げているか。
1年近く前は、自分の内側に閉じこもって、アンテナを開く努力を全くしていなかった。そのことをなんとなく感じて、「完全に閉じてる。」って言ってたわけだ。
その点キムタクはかなりアンテナが開いている人だよなー。ドラマが多いのも、その役=職業に対して真剣に向き合うアンテナが開いているから人気があるんだと思う。医者、料理人、パイロット、アイスホッケーの選手、次はレーサーなんだって。
えー、ドラマは全く見ていないので情報はニュースからのみです。あんた、ちょっと違うよー、勘違いしてるよー、って言う人はコメントください。

しかしね、たいていの人のアンテナは開ききってないわけで、その開き具合によってアンテナの感度が反比例していると思う。広く浅く、狭く深く。で、開ききっていないけど敏感なアンテナに捉えられたのがブームになるんだと思う。冬ソナなんて中年女性の狭いアンテナを一人の女性会社員がこじ開けてブームになったわけで。
http://www.nikkei.co.jp/topic6/onoff/woman_hit.html#maruta

あとさ、誰もがみんなマニアな部分を持っていて、それを武器に仕事をしている人たちも多い。趣味だか仕事だか分からないことをしてて、その分野のトップランナーになる人も少なくない。学者、研究者、技術者、職人。こう言う人たちも、狭いけどとても敏感なアンテナを持ちひとつのことを突き詰めて、プロフェッショナルになったわけだ。ラジオで聞いた面白い「ばね」の会社を紹介しよう。
http://www.tokaibane.com/
この会社の人の中に、1日中「ビィ〜ン」とかやって、ばねの強度の検査をしていても飽きない人とか、成功品のばねを見て「美しい・・・」と感無量に浸っている人がいることを想像すると、楽しくない?