2004年12月23日


旅の途中で本を読んでいます。旅先で出会う日本人と交換しながら。最近読んだのは「冷静と情熱のあいだ」。辻仁成のBluと江国香織のRossoとあるのだが、Bluの中にあった好きな文章。


過去も未来も現在には敵わない、と思う。
世界を動かしているのはまさにこの現在という一瞬であり、それは時の情熱がぶつかり合って起こすスパークそのもの。
過去に囚われ過ぎず、未来に夢を見すぎない。現在は点ではなく、永遠に続いているものだ、と悟った。
ぼくは、過去を蘇らせるのではなく、未来に期待するだけではなく、現在を響かせなければならないのだ。


ワーホリの多くの人が「出会い張」なるものを持っています。自分はいつも出会い張に「10年後の夢」について書いて欲しいと頼んでいます。
ある韓国人にこれを頼んだ時
「俺に10年後は無い。イマがあるだけだ。イマを大切にすることが1番大事なんだ。」
と言われました。

確かにその通り。だけど、現在を響かせるために、過去に囚われ過ぎず、未来に夢を見過ぎないことの、いかに難しいことか!!




面白かった本


鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)

鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)

この短編集の中の話で、どれが一番好きか聞くと、その人の背景が分かる。と、解説に書いてあった。My best story「角筈にて」。就職活動してるから?島耕作シリーズが好きだから?いやいや、挫折の多い人生だから・・・ 笑わせるな! 挫折と言う言葉はなぁ、社会でまともに働いてから使うんだ!!


はじめての夜 二度目の夜 最後の夜

はじめての夜 二度目の夜 最後の夜

村上龍は青年の心を失わずに大人になった人だと思った。


黒木瞳 「わたしが泣くとき」
チーズバーガーは冷たかったよ。ピーチ姫は救えなかったよ。仕事がなくてつらいよ。水商売に誘われたよ。東京の水はまずくて飲めないよ。お母さん、飲めないよ・・・
なに!?今44歳なのか。20年位前の話か・・・ この宝塚出身の女優はすげぇな。


恋愛道 (角川文庫)

恋愛道 (角川文庫)

脚本は自分の体験の暴露だって、ドラマ一つも見たことないけど。へ〜、自分は偏差値低いので参考にさせてもらいます。しかし、やはり古いと思う。ノリが、ネタが。全体的にね


日本を創った12人〈前編〉 (PHP新書)

日本を創った12人〈前編〉 (PHP新書)

聖徳太子は偉い。いいとこ取りの文化のパイオニア〜。織田信長は日本を創った、というには少し過激すぎた人物ではないか。もしも彼の構想が実現していたら、今の日本はこの程度ですまないだろうな・・・ 石田光成の項目で自分の自慢話、し過ぎ!!


トライアル (文春文庫)

トライアル (文春文庫)

多くの人の夢を背負って走るアスリートたちは寡黙だ。「気持ちいい!ちょ〜気持ちいい!!」とは言えない。言わない。いえ、あの瞬間は「ちょ〜気持ちいい」と思います。オリンピックが国威を示す場であって欲しくないとは思いますし・・・ でも、日本選手がメダルを取るとやっぱり、ちょ〜気持ちいい!!


新装版 竜馬がゆく (1) (文春文庫)

新装版 竜馬がゆく (1) (文春文庫)

愛国心を喚起される一冊。さすが司馬遼太郎、1巻だけでも本当に面白かった。


司馬遼太郎 「故郷忘じがたき候」
文化、民族、郷土、家。アイデンティティーが形成されるとき自分を見失わないでいられるか。自分と自分を含む環境に真正面から向き合えるか。しかし、司馬遼太郎の好きそうなテーマだな。ナショナリズムと文化。


江波戸哲夫 「敢えて出社せず」
よっしゃ、就職活動がんばるぞー。とりあえず働いてみないとね。