教科書

坂の上の雲
ペースダウンしながらも、第三部まで読み終わりました。
海軍の仁川沖海戦、旅順閉鎖作戦、黄海海戦蔚山沖海戦。
陸軍の鴨緑江会戦、旅順攻撃、沙河会戦
における日露両軍が兵器的、戦術的に描かれています。



第四部は旅順総攻撃から始まるのですが、大学図書館の返却期限を大きく過ぎているので一時休戦。
電子顕微鏡室に置いてある「竜馬がゆく」で二週間ほど我慢しようと思います。

陸軍参謀本部次長・寺内正毅
陸軍大学校に教科書がないのははなはだ不都合ではないのか」
陸軍大学校教頭・井口省吾
「教科書というものは、人間が作るもので、ところがいったんこれが採用されれば一つの権威になり、そのあとの代々の教官はこれに準拠してそれを踏襲するだけになります。いま教科書がないために教官たちは頭脳のかぎりをつくして教えているわけであります。すなわち教官の能力如何が学生に影響するために、勢い教官は懸命に研究せねばならぬということになり、このため学生も大いに啓発されてゆくというかたちをとっております。まして戦術の分野にあっては教科書は不要であります。どころか、そのために弊害も多いと思います」

第三部のあとがきにあった一コマから引用。


教育・指導・育成とは何か?


大学の講義も、多くは教科書が使われずに教官の用意したプリントが配られることが多い。
図の入った分かりやすいオリジナルのものや、教科書のコピー、データや資料をコピーしたものの羅列であったりする。


大学の講義に教科書は要らない。
これは!!と感じた項目について自ら調べ、疑問を問う。
4年生になってやっと、学問の本質を理解し実行できるようになりました。


質疑応答の時間だけが、教育ということの本来のかたちなのだから。


子貢問曰、有一言而可以終身行之者乎
子曰、其恕乎。己所不欲勿施於人
子貢、問うて曰く、一言にしてもって終身これを行なうべきものありや。
子曰く、それ恕か。おのれの欲せざるところ、人に施すことなかれ。